DIABOLIK LOVERS
□後悔先に立たず
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「ねえねえ、アヤトさん」
古臭い洋館の部屋の中。
私に背を向けて高級そうなベットに寝転がっているアヤトさんの背中を軽く叩く。
それでもアヤトさんは、床に座り込んでいる私の方を見ない。
「アヤトさん。私もベットに横になりたいです」
「うるせーぞ。お前みたいなヤツは床がお似合いだ」
「酷い」
私の小さな嘆きに、アヤトさんは少しだけ肩を震わせていた。多分、ベットに寝かせてももらえない私が惨めだと思ったからだろう。
というか、貴方が私の部屋に上がり込んできてベットを占領してきたんでしょうが。
「アヤトさんアヤトさん」
それでも私はアヤトさんの背中を叩き続ける。
アヤトさんは完全に私を無視する事を楽しんでいる。
「アヤトさん、それだったら一緒に遊びましょうよ」
「あ?何でお前と遊ばないといけねーんだよ」
アヤトさんはやっと上体を起こして、床に座り込んだままの私の顔を訝しげに見る。
「別に。なんとなく言っただけです」
私はそんなアヤトさんを見て、当たり前の様に答える。
アヤトさんは「なんだそれ」と言って呆れたような表情を顔に浮かべていた。
それと同時に、私は「今だ!」と叫んで白いベットに滑り込む。
そのままベットに座っていたアヤトさんの隣で横になる。眠たかったんだよ。