DIABOLIK LOVERS
□窮鼠ヴァンパイアを噛む
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これは、どういう状況なのだろうか。
「………おい!なんとか、言えよ!」
「ひぃいいいっ!あ、あ、あの…っそ、そそそ、その………あの……」
私の目の前の銀色の髪の毛をした男の子が、私を壁まで追い詰めているこの状況。
更には、怯え切っている私に苛立ったのか私の横スレスレの壁を思いっきり蹴ってきた。
私のような平凡な女が、こんなイケメンと関わった覚えは無いぞ。
なのに。
なんでこんな状況に?
それは、二十分前の事だった。
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二十分前、私は自分の通っている嶺帝学院という夜間学校へと足を急いでいた。
「…………は、ぁっ!ヤバイ!わ、私とした事が…っ!遅刻なんて…!」
教室でも大して目立たない私、名無しさん名無しさんは遅刻をした事がない。
なのに今日に限って、見事に夜までぐっすりと寝ていたのだ。