二次創作小説
□ちょっとだけ素直になった二人
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「人間に嫉妬してたなんてバカらしーぜ」
「そっちこそ、欲しかったものが仲間なんてね」
大っきらい。こんなやつ。
お父様を裏切って、結局人間側についたんだ。
俺たちを裏切ったんだ。
大っきらい。
「人間に力かすとか意味わかんないし」
「人間に散々いたぶられた奴が生意気言ってんじゃねーよ」
大っきれーだ。こんなやつ。
変に忠実で、結局人間にやられちまってよ。
くればよかったのに。
お前もこっち側にきてればよかったのによ。
「ずいぶん楽しそうだったじゃん。こっちにいるときより」
「あぁ、楽しかったぜ。あいつらと一緒にいるのはな」
なんだよ。ほんとに楽しそうに、そんなこと言わないでくれる?
ムカつくんだよ。
「ばかみたい」
「まぁそう言うなや。おかげでわかったんだからよ」
「何がだよ」
「俺とお前は、結局同じようなもんが欲しかったんだ」
惨めでも、もろくても、あきらめない人間。
お前はそんなやつらに嫉妬したんだろ?
俺はそんなやつらが欲しかったんだよ。
ほら、似たようなもんだ。