二次創作小説

□ジャンの決意*アニメのみの人ネタバレ注意
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マルコが死んだ。
最後を見た人はいない。

何もわからないまま、消えてしまった。

いつも俺の話を聞いてくれた。
いつも俺のこと気にかけてくれていた。

正直に内地で安全に暮らしたいという俺のこと
快く思っていない奴はたくさんいたけれど、

マルコだけは全部受け止めてくれていた。


「ジャンは強い人ではないから」
 
あいつの言葉が、

 「弱い人の気持ちがよく理解できる」

頭をめぐる。

 「それでいて、現状を正しく認識することに長けているから、今なにをすべきか、明確にわかるだろ」

俺は、なれるだろうか。
お前が言ったような俺に、なれるだろうか。

むいているとはいまだに思えない。それでも頑張りたい。


お前がいつも支えてくれていた。
悔しい気持ちも、恐怖に蝕まれる心も、
マルコには全部話していた。
馬鹿にすることなく、ただ話を聞いてくれるだけで楽になった。

もう、いないけど……。

俺が弱音を吐ける人間は、お前だけだったんだ。

それなのに
勝手に死にやがって……
知らないまま逝きやがって……


殺しやがって……


 『巨人を駆逐してやる』

エレンの言葉がふと頭に響く。

あぁ、こういうことか。

それでも俺の手の震えは止まらない。

だけど

絶対、強くなってやる…!



 「そういうジャンなら、僕は強くなれると思うんだ」


お前の言葉に答えてやるよ。

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