夢 短編

□私のご主人様
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「てめーはなんでついてくるんだよ?」
「どこまでもお供しますと言ったじゃないですか」

いかなる時でも主のそばを離れない。


私の家は代々トラヴィス家に使えていた。
その中でも私の母はアグリア様のお母様をいたわっていた。
お母様は肩身の狭い思いをしていたが、
母と話しているときはとても健やかに笑っていた。

私も母のようになりたかった。

母がアグリア様のお母様を守っていたように
私もアグリア様を守りたいと思うようになっていた。
母とお母様を見ながら、そんな想いを幼少の頃から抱いていたのだ。

たとえあなたが、他の一族を皆殺しにしたとしても、
あなたの手が血で汚れてしまったとしても、

全てを受け止めていたい。

「簡単な任務でてめーはいらねーっていつも言ってんだろうが」
「大丈夫です。私も武術は心得ています」

的はずれな解答をしてはぐらかす。
ただあなたの傍に四六時中いたいだけ。
そんな本音を言ったら、嫌われてしまうかもしれないから。
 
 
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