ポケットモンスター ブレイカー

□第二部 英雄編
1ページ/34ページ

とある少年が幼稚園に通っていたころ。
彼は周りからは避けられていた。
『普通ではない』と言われた。
子供の親たちは彼から自分の子供を引き離した。
彼は兄弟もいない。
彼を助けるはずの親は父が死んで働き詰めのため助けることができなかった。
彼は孤独だった……そして彼はみんなに愛される英雄になりたいと思った。
誰もが憧れる英雄へと……

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【ミシロタウン】

夜空の下。
空を見ながら決意表明する少年がいた。

「私は英雄になるのだ! そして人々の頼られるものへとなる」

少年の名前はトウガ。
年齢は11歳。

「しかし、昨年旅に出られなかったのは痛い」

彼は昨年『謎の事故』により旅に出ることができなかったのだ。

「今のまま行くと私は10歳で旅に出れなかった臆病者と言うことになってしまう……」

彼が目指す英雄のためにはそういう風評を持たれるのも嫌だった。

「ああ、使えるたびの中のでもいればいいのだが」

そんな時流れ星が見えた。

「流れ星か……非科学的だが今は猫の手も借りたいところだ。神頼みもいいだろう」

そして彼は流れ星に願う。

「下僕がほしい、下僕がほしい、下僕がほしい!」

そんな時流れ星がこちらに落ちてくるように感じた。

「む? 星がこちらに……と、危険ではないか!」

トウガは逃げようとするだが避けられない。

「う、うぉおぉぉぉぉぉ!?」

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

「う、ううむ……なんだ?」

トウガは起き上がる。

「これはどういうことだ……」

トウガの体の上には小さな女の子が二人いたのだ。

「……なるほど。下僕か」

そう言ってトウガは女の子二人を担ぎ家に帰ることにした。

「願ってみるもんだな」

トウガはそう呟いた。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

その後トウガは母親に倒れていた女の子を拾ったと言い
親が見つかるまで家で暮らしてもらうということになった。
トウガはそのうちに下僕として育てようと思った。
そしてその女の子たちが目覚めた。

「う……ここは?」
「い、いてて、どこだここ?」
「ここは私の家だ」

母親は内職をしているため対応はトウガ一人だ。

「あなたの家なのですか」
「そうだ。ところでお前たちの名前は、出身地は、年齢は?」
「そんないっぺんに聞かれてもなぁ」

そう言って女の子たちは言葉を止めると黙る。

「あれ? あたしたちの名前って……」
「私の名前……思い出せません……」
「なに?」

二人は自分たちの名前を思い出せないという。

「「出身地……も」」
「覚えていないか……」
「あ、でも年齢は覚えています。6歳ですよ」
「あたしも6歳」

こう言う子供は進んでいるものだ。

「どうも6歳には見えんのだが……まぁいい。母さんが捜索願いが出でいないか調べてくれるらしい」

そう言ってトウガは二人に用意された寝床を教えて自分の部屋に帰った。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

それから数日がたったが二人の捜索願いは一切なかった。
そしてトウガは二人が自分のために授けられた下僕だと確信してしまった。
その後二人はトウガにより名前を付けられた。

泣き虫でおとなしい方の子をナギサ。
男勝りだが隠れМの方の子をヤヨイ。

そう名付けられ、さらにはトウガの下僕とすべく教育が始まった。

そしてそれから4年の月日が流れた……

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【四年後 ミシロタウン出口】

「くくく。いよいよ私の英雄へとなるべき旅立ちの日が来たのだ!」
「さすがですお兄様」
「兄貴は本気で英雄目指す気なのな……」

二人は養子としてトウガの家族になったため妹となっていた。

「そうだ。私は英雄となり人々の象徴となる!」
「流石の高い目標です!」
「ま、兄貴にならなれるかもな」

教育の成果も出ているようだ。

「ふふふ……では行くぞ!」
「ベイ!」

トウガの後ろを歩くのはタツベイのレジ。

「待ってくださいよお兄様〜」
「チャモ〜」

ナギサの後ろに続くのはアチャモのレン。

「たっく……待てよ兄貴〜」
「キャモ」

ヤヨイの後ろにはキモリのクロウ。

かくして三人と三匹の旅が始まる。


To Be Continued
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ