ポケットモンスター ブレイカー

□第一部 紅蓮編
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【オーキド家:玄関前】

「こぉぉぉぉっこにミズホちゃんがいるんすねっ!」
「そ、そうじゃが……何やらおかしいノリになってないかの……」

マサムネのスーパーハイテンションにオーキド博士は少しひいている。

「えぇえ〜? 別にそんなことないすよぉ〜」
「モ、モグリュ?」
「どうしたよシモン〜なにそんな『ほ、本当に?』みたいな鳴き声はぁ」
「モ、モグリュリュ」

シモンの言葉はマサムネに通じているようだがマサムネは気にしていない。

「あって間もないポケモンと意思疎通しておるのにできてないように見えるの……」
「なにを言ってるんです博士! 早く入りましょう!」
「う、うむ」

そしてマサムネ達は家の中に入った。

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【オーキド家:玄関】

「あら、お帰りなさいおじい様」
「うむ」

玄関に入るとお姉さんといった感じの人が出てきた。

「博士。この人は?」
「む、ああ、ナナミじゃ。ミズホの母親の妹の娘になるかのぉ」
「ああ、従姉妹なんですね」

(てか、ミズホちゃんの母親の妹の子供なんだよな……すると姉であるミズホちゃんの母親って……)

「マサムネ君? どうしたの?」
「えっ!? あ、いや、別に……」

マサムネはついつい『ミズホちゃんの母親は行き遅れになりかけてたんだな』
などと考えていて周りが見えていなかったようだ。

「モ、モ、モグリュ!」
「あら、カントーでは珍しいポケモンね」
「え、まぁ。モグリューのシモンです」

マサムネは頭にいるモグリューを胸に抱きナナミに差し出す。

「あらあら。かわいいわね」
「モモモモモモモモモモモォォォォォォ!」
(ふっ、ナナミさんに抱えられて興奮しやがって……かわいいやつだ)

マサムネは年上に興味がない。

「おおっと、そういえばナナミよ。ミズホはおるかの?」
「え? ミズホですか?さっき出かけたと思いますけど……」
「む? 入れ違いかのぉ。きっとマサムネ君の家に向かってしまったのじゃろう」

(なん……だとっ!まだ俺を焦らすと言うのかミズホちゃぁぁぁん!?)

マサムネは無表情だが頭の中では大変なことになっている。

「はっ! ならうちに戻りましょう!」
「そ、そうじゃのぉ……」

そう言ってマサムネはナナミからシモンを受け取りマサムネは駆け足で家の方に向かった。

「ふむ、青春と言う物なのかのぉこれは」
「さぁ。わかりません」

青春まっただ中のマサムネ。
青春は人それぞれである!
年齢的にいえばナナミもまだまだ青春中である!

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「うぉぉぉぉぉおおぉぉ! 青春まっただ中ぁぁぁぁぁ!」
「モグリュァァァァァァァァァァ!」

家に向かい駆け足のマサムネ。
振り落とされそうで必死に捕まるシモン。

「年下幼馴染恋人化フラグゥゥゥウゥゥゥゥゥゥ!」
「モ、モ!? モォォォォォォォオオォォォォォ!」
「え?前に人がいる?って止まれんわぁぁぁぁぁぁ!」

《プッピガァン!》

「いてててて。あ〜大丈夫ですか」
「いたたたた。あ〜大丈夫ですよ」

「「あれ?」」

「も、もしや、君はミズホちゃん?」
「も、もしや、貴方はマサムネさん?」

(想像を超えたロリ巨乳少女ですか!?)
(想像を超えた長身美形男子ですよ!?)

「久しぶりだね!」
「久しぶりです!」

「元気にしてた!」
「元気でしたよ!」

「モ、モグリュ?!」

完全に意気投合している二人を見てシモンはただ驚くだけしかできなかった。

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【マサムネ家:マサムネの部屋】

「いやぁ。荷物の整理なんか手伝わせちゃってごめんねぇ」
「い、いえ! お礼なんて結構です!」

「モグリュゥ……」
「ゼニ、ガメガメ」
「モグモグゥ!」
「ガメガ。ゼニゼニ」
「モグゥ!」
「ガメガメ!」

イチャイチャな青春空間を展開している持ち主を横に
ポケモン同士でいろいろと慰めあっていた。

「あ、そうそう紹介します。私の相棒のゼニガメのトガミです」
「あ、そうそう紹介するよ。俺の相棒のモグリューのシモンだ」

「ゼニゼニ」
「モグリュ」

「そうそう。旅に出るらしいね。俺も一緒に行ってもいいかな?」
「えっ?マサムネさんはもう15歳なのでは?」

ミズホがそういうとマサムネは少し下にうつむいた。

「いや、少し事故で怪我をね……」
「あっ……すいません」
「いやいや、いいんだよ」

少し静かになる……

「それでさ。一緒に旅に行ってもいいかな?」
「はい! もちろんです!」

(うおっしゃ!計画道理!)
(予想外、でも最高です!)

「ゼニ」
「モグ」

そんなこんなで二人と二匹の旅は始まりを告げる……

『ご飯できたわよぉ。ミズホちゃんも食べていきなさ〜い』

「「はぁい」」
「モグ……」
「ゼニ……」

次回に続く
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