緋弾のアリア 〜守護者とFランク武偵〜

□第14話 告白と東京武偵高校
1ページ/4ページ

一真SIDE



あの任務の後、ジャンヌのコンビの俺は超能力が使える武偵、つまり超偵の誘拐に協力していた。
そして1週間のうちに3人もの超偵をイ・ウーに引き込み、現在4人目を捕まえようとしていた



「くっ、何なんですかあなた達!!」
「大人しく捕まって貰おう、札幌武偵高S研の間涼(はざまりょう)」
「とゆう訳だ…大人しく捕まってくれないか?」
「ふざけないで!、人が修練してるときに襲ってきたくせに」

まぁ間違ってはいないが…決して襲っていない。こちらがイ・ウーに勧誘した時に「そんな組織知らない!私の練習の邪魔した罰を受けなさい!」と言って銃を撃って来たのはそっちだ

「『砂像の鉄拳』」


間の周りの砂が巨人(二メートル位)となり拳を握りジャンヌに殴りかかる。
ジャンヌは砂に足をとられ、体勢を崩していた

「『スコール』!!」

俺がそう唱え、手を空にかざすと砂像の上から強烈な雨が降りだした。
その雨で濡れた砂像は動きが鈍くなり動かなくなった

「ジャンヌ……何してんだ?」


敵に不用意に近付き敵の出す砂に足をとられるという行為に対して、俺は優しく笑顔で聞く

「ちょ、ちょっと待て一真。凄い笑顔が怖いんだが」
「そうか?気のせいだろ……で、何してんだ」
「あなた達!!無視しな「超能力が尽きた奴は黙ってろ!!」……え!?ちょっ…」
「さて、理由は?」
「浮かれていたんだ、すんなりと超偵が捕まえられるから。すまない!!」

それを聞くとため息をした後に間の方へ向き返り捕獲のために集中する

「間、お前超能力切れただろ?」
「き、切れてないわよ!」
「フラフラしながら言っても説得力が皆無だぞ、お前T種超能力者だろ?」
「何故知って……なんのこと?」

さて、コイツをイ・ウーに連れ帰ったら演技を覚えさせなきゃいけないな

「ジャンヌ」
「な、なんだ!?」
「コイツを捕まえるぞ、手伝えるな」
「ああ任せろ」
「『水牢球』」
「はぁ!」
「キャッ!?」

間の首から下を水で覆い、ジャンヌがそれを凍らせて拘束した

「さて間、イ・ウーに来るよな」
「拒否権は……ないよね?」
「ああ」
「分かったわ、負けた私だから素直に従うわ」

「理解が早くて助かるが、何故そこまで素直なんだ?少なくとも他の奴等はそんなんじゃ無かったぞ」

「……私は力しか求めてもらえなかったの、だから力を強くした。でも強すぎる力は嫉妬の対象にもなるの。家では化け物って言われたし学校では……ううん早く連れてって」

悲しさを込めて話しだした間は最後は無理矢理話を切った

「そうか、行くぞジャンヌ……何してる?」
「…なんでもない」

デュランダルを杖に片足で立とうとしているが、明らかに片足がおかしい

「何をしてるんだジャンヌ」
「いや、別になにも…」
「………」
「すまない、砂像が綺麗で近付いたら砂で足をとられて砂像にぶつかって」
「……」
「崩れた砂像が足に落ちてきて、これが意外に重くて思い切り足を抜いたら近くの岩にぶつけて」
「……折れたのか?」
「……いや、多分折れてはいないと思うが」

案外ドジなんだな、ジャンヌ。少しアレだな…何て言うか、ギャップ萌え?
違う違う、どっちかというと好きって感情の方だからギャップ好き?
いや、俺に他人を好きになる資格なんて…


「間、もう動けるか?」
「はい、融かしてくれてありがとうございます」
「行くぞジャンヌ」

そう言ってジャンヌを横抱きにして抱えた

「なな、何をする一真。」
「足が折れてそうな奴が文句言うな。無茶して今後の任務に支障が出て困るのはお前だけじゃないんだからな」
「違う!み未婚の「はいはい分かったから大人しくする」……うぅ」

顔を紅潮させるジャンヌ。まぁまぁ可愛いな


「二人って付き合ってるんですか」

腕を後ろで拘束されている間が聞くと、絵に書いたように狼狽える

「な、な何を言っているんだ。そうか、こんなことをしているからそう思われるのだ!降ろせ一真!」
「大人しくしろ、間も余計なこと言うな」
「ふふ、面白いですね」


そのまま大人しくなったジャンヌと間と共にイ・ウーに帰った
間は今までの奴等とはちがい友好的だったのでシュウトに教育係をまかせている


「で、足どうだった?」
「全然大丈夫だ、二、三日すれば完全に元通りだ」
「そうか良かった」
「一真は大丈夫なのか?」
「左腕か?」

義手の左腕。人工皮膚で普通の腕とは変わらない見た目

「なんで切ったかはなんとなく分かるが、そこまでするか?」
「これでも足りないな。俺は一生掛けても償いきれない」
「……ても、いいか?」
「は?」
「わ、私も……、いいか?」
「なんだよ?」

顔を赤くして、ジャンヌは何かを言おうとしていた。
まさかな…

「だから、私もお前と一緒に背負っていいか?」
「パートナーだからな」
「違う。異性として…好きだ」
「は?」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ