緋弾のアリア 〜守護者とFランク武偵〜

□第8話 そして太宰府へ
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一真SIDE

理子が飛び去った刹那、2発のミサイルが飛来した

「なっ!?」


ドォォォォン!!
内側エンジンの2基がやられたのか!?まずいな、あの場所なら燃料漏れって可能性もある。操縦室に行くしかないな


〜操縦室〜

「二人とも大丈夫か?」

中ではキンジが操縦をしてアリアが心配そうに見ていた

「ああ菅原、理子は?」
「すまん、逃がしてしまった」
「仕方ないわよ、エンジン破壊まで準備していたんだから」
「それより着陸は?出来んのか二人とも」
「「できるわけない(じゃない)だろ」」

ハモった、いつ仲良くなったんだろうか?
それより操縦だ

「キンジ代われ」
「一真、悪いが今ヒスってるぜ」
「俺はSランクだが」
「そういえばそうだった………よし、任せよう。通信は任せてくれ」

キンジは数秒思考した後に操縦を代わった、さすがに着陸は出来ないだろうからな

『おい、キンジ操縦大丈夫なのか?』

通信機から剛気の声が聞こえる

「剛気か、現在地は分かるか?大体浦賀辺りだと思うが」
『一真か!?お前何で…いや取り敢えず場所か、今は浦賀水道上空らしい』

浦賀水道……なら羽田が一番近いか

「羽田だな」

そう判断しキンジと剛気と状況確認していると、キンジの通信機に通信が入り、それを聞いた剛気が激昂した

『何言ってんだ!!』
『武偵の武藤だ、600便は燃料漏れで10分飛べるかどうかなんだぞ』
「キンジ、どういう状況だ?」
「羽田に着陸許可が降りない、空港は自衛隊で封鎖、防衛大臣の命令だそうだ」

なるほど、俺らの命より大勢の命を救うか。正しい選択だ
だが、はいそうですかって死ぬ訳にはいかない。

「剛気、繋げ」
「え、ああ。分かった」
「航空管理局か?」
『誰だ』
「武偵、菅原一真だ」
『菅原武偵、これは防衛大臣の命令だ覆せるのは一部の人間だけだ』
「お前じゃ話にならん、《防人》に繋げ」

すると少し間を開けて話し出した

『分かった、《防人》の名をどこで知ったかは問わんが、1分だけだ』
「すまない」
『あーなんだ?』
「《防人》、軍を下げてくれ」
『悪いな、防衛大臣の面子があるからな。無理だ』
「《防人時斗》、この状況わかってんのか」
『まぁ、さっき見たしミサイル当たってたしな』
「なら!?」
『武偵なら自分達でなんとかしな』


ブツッという音と共に兄さんとの通信が切れる、くそっ!!………残った選択肢2つ、神崎とキンジに選ばせるか


「キンジ、神崎、冷静に聞けよ。最早着陸方法は2つに一つ、東京湾で水上着陸をするか武偵校の近くの空き島かだ」
「操縦士はあなたよ、あなたが決めなさい」
「どんな結末になろうと恨みはしないさ」


だな、

「武藤、今の話聞いてたか」
『正気か?両方とも自殺行為だぞ』
「ああ、知ってる。つーことだ《空き島》に突っ込む」
『分かった…』
「暗いなぁ、そんなことより風向きと強さを教えてくれ」
『私の体感では41m、南南東の風です』
「レキか…」
『お前、濡れているのに止まれると思ってるのか』
「俺達を信じろ、一応Sやらしてもらってるしな」
『もう勝手にしやがれ!!しくったら轢いてやるからな!』


剛気が通信を切り、俺は操縦に集中する

数分後
予想外だな、海が暗すぎる着陸が難しい。
だが次の瞬間空き島に光が灯った

『見えてる!皆!!』
「アル!?」
『武藤君から聞いたよ、僕の知り合い全動員してライト使ってるんだよ』
『かなり濡れてるぞ、大丈夫なのか』


剛気が横から聞く

「任せてくれ、ただ氷を大量に用意しろよアル」
『うん』
「頼むぞ一真」
「菅原しか出来ないからね」

三者三様に頼ってくれる、頼られるのも悪くない


機体が地面と接触し揺れが伝わる、エンジンを逆噴射しブレーキをかける、どんどん距離が縮まる。

残り500M……300M…100M…50M……


止まった

そのとたんに体が熱くなり意識を手放した
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