十三代目の思い出


□別れと
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「酒を買って来るから待っていてくれ。」
少年は小屋の戸を開けて言った。
「あの…、台所の戸棚の中に、これが。」
奈津は右手に持っていた一升瓶を差し出した。
(中身はある…。)
ちゃぷちゃぷという音が聞こえる。
(師匠はこうなることを分かっていたのか…。)
「行こう。」
一升瓶を提げて、少年は歩き出した。
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