「結界師」拍手お礼其の二

□ぼくのかぞく
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  『ぼくのかぞく』



 僕の家族は六郎兄さんと父さんです。

 僕は七人兄弟の末っ子です。

 大きい兄さんたちは、もうとても大きいのでおうちをでています。

 だからあんまり遊んだこともありません。

 でも六郎兄さんがいるから大丈夫です。

 六郎兄さんはとても優しくて、いつも僕に絵本を読んでくれます。

 お布団の中で絵本を読んでもらうと、いつのまにか僕は眠ってしまっています。

 六郎兄さんはすごく甘くていい匂いがします。

 『お香』を焚いてるからだって兄さんは言うけど、兄さんがいないときの『お香』の匂いはあんまり好きじゃありません。

 六郎兄さんとおやつを食べるときは、僕が欲しいっていったらいつも兄さんはお菓子をくれます。

 クッキーでもケーキでもおまんじゅうでも分けてくれます。

 お前は育ち盛りなんだからたくさん食って早く大きくなれよといって、頭を撫でてくれます。

 僕は六郎兄さんが大好きです。

 だから大きくなったら兄さんにお嫁さんになってもらいます。

 僕はいつも兄さんと一緒にごはんを食べて、お風呂に入って頭を洗ってもらいます。

 僕はもう小学校に入ったから、体は一人で洗えます。

 六郎兄さんはいつも、お風呂に浸かって100数えるまであがっちゃ駄目だと言います。

 だから僕は、小学校に入る前からちゃんと100まで数えることができます。

 六郎兄さんはとても色が白くて、お風呂に入るとすぐに紅くなります。

 すごく綺麗です。

 お風呂からでたら、『天花粉』というのをはたいてもらいます。

 すごく気持ちがいいです。

 六郎兄さんと一緒に布団に入って、絵本を読んでもらって頭を撫でてもらうと、僕はすぐに寝てしまいます。

 本当に魔法みたいだと思います。

 僕は六郎兄さんが大好きなので、大きくなったら六郎兄さんと結婚します。

 そうして絵本みたいにずっと幸せに暮らします。

 六郎兄さんが一緒にいてくれたら何も怖くないからです。

 六郎兄さんに、大きくなったら僕と結婚してねって言ったら、お前が好き嫌いしないで何でも食べられるようになってからな、って言われました。

 だから、しいたけもピーマンも残さないで食べます。

 六郎兄さんはお肉が好きじゃないからといって、僕のお皿にいつもいれてくれます。

 早く六郎兄さんより大きくなって、六郎兄さんと結婚してずっと一緒にいたいです。

 六郎兄さんはすごいです。

 難しい感じもたくさん読めます。

 お前もちゃんと学校に通って勉強しろと言われました。

 だから、僕もたくさん学校に通ってたくさん勉強します。

 早く大きくなりたいです。

 僕と六郎兄さんは兄弟なのでずっとずっと一緒です。

 早く大きくなって六郎兄さんをお嫁さんにしたいです。



   おうぎしちろう











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