08/27の日記

13:09
フリー小説再挑戦…?
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昔の小説、いまさらながら見直したら、むちゃくちゃツッコミどころ多すぎて穴掘ってもぐりたくなりました…。

ああ、なんであんなの捧げてしまったんだ、書きなおしたいwww

てか、題名に再挑戦って書いてあるのにww
なんで、ヅラの『ヅラじゃない、桂だ』とゴリラの『ムラムラします』が頭で流れるの⁉

銀魂、中毒性高杉だろィ(沖田風)ww




てなわけで、きゃもんさん(ツイッタでの少年陰陽師クラスタ仲間さん)に案をいただき、
前からのネタ、【昌浩と鶴君の平等院建設&昔話】!!

フリー化はきゃもんさんに許可をいただいてみようかな…?




カンカンと槌を打つおとが響き渡る。

その音に目を覚ました昌浩は自分の式である妖狐の尾にくるまりながら伸びをした。

すると、体重をほんの少し掛けたせいか、妖狐が小さく身動ぎをすると、目を開いた。

「あ、ごめん、起しちゃった?」

申し訳なさそうに尋ねると、妖狐は首筋に小さく頭を押し付け甘えてきた。

この妖狐は妖となってからまだ日が浅いため、人語を話すことがまだできないのだ。

しかし、ただの子ぎつねだったころから妖狐といる昌浩にはどんなことを伝えたいのかがわかるため、不便はさほどない。

ただ、もう一人の式、車の輔ぐらいしか会話の相手がいないためほんの少し物足りない。

自分がひっそりと祀られる社にいても誰も自分の声を聞くことも視ることもできないし、参拝者の多くは自分勝手な願い事を押し付けてくる者がほとんどだ。

それに辟易した昌浩は社を飛び出し、放浪しているのだ。

「槌の音がするってことは、人がいるってことだね」

もしかしたら自分の姿を視れる人がいるかもしれない。

そんな期待を込めて昌浩は人の頃は物の怪を乗せていた肩に小さく変化した妖狐を乗せると、ふわりと空に駆け上がった。




「うわぁ、なにこれすごい」

真新しい大きな建物を眺めた昌浩は思わず感嘆の声を上げた。

屋根には鳳凰をかたどった像があり、建物の正面には巨大な池があって建物が水面に映っている。

細かなところはまだ完成していないようだが、それでもこれはすごい。

唖然として眺めていると、釣り殿に人影が立った。

「ん?」

なんとなく、目を凝らしてみるとそれは60代前半ぐらいに見える男だった。

その面差しにどこか見覚えがあるような気がし、首を傾げると軽く地を蹴りふわりと浮きあがると、少しだけ近くに寄ってみた。

覚られないぐらいの距離を保ちながらじっと不躾に顔を眺めてるとその視線に気が付いたのか、顔を上げこちらを見やった。

(うわぁ、しまった気づかれた…。感がいいなぁ…)

予想外の出来事で思わず顔を顰めると、相手は何故かぎょっとしたように目を見開いた。

その行動の意味をなんとなく察した昌浩はおずおずと尋ねてみた。

「あの…もしかして、俺の事、視えてます?」

自分を指さし、見やると相手は小さくうなずきを返した。

「化けて出るとは、さすが晴明の孫ですな、昌浩殿」

「孫言うなっ!!!……って、え?なんで俺の事知ってるんですか!?」

いや、まだ死んでからそんなに時間はたってないから知っててもおかしくはないが。

久々の孫に反射的に言い返してしまった昌浩は、自分を知っていることに驚愕し、目を剥いたあとに、自分に突っ込んだ。

そんな昌浩の様子に男は笑った。

「昔みたいにそんな敬語を使わなくていいですよ」

「え?」

この年齢ぐらい男で敬語を使わずに話していた人って…。

「……、………。…すみません、どちら様です?」

「…」

しばらく考えたが、思い出せないので失礼ながら尋ねることにした。

「鶴ですよ鶴、あなたの義弟の藤原頼通」

その言葉にあっと声を上げた。

「兄上に物を投げつけてけがさせた!!」

「あれは、本当にすみません」

最初の出会いの時の事件を叫んでしまい、謝られてしまった。

「いいよ、謝んなくて」

慌てて手を振る。

「この建物を眺めて感嘆されてましたが、どうですかここは?」

「すごいね、昔は道長様の御屋敷があったけど、それにも劣らない」

素直な感想を述べると、嬉しそうにそうですか、とほほ笑まれた。

「えーといまは何の位についてるの?」

「まだ左大臣をやってますよ。昌浩殿は妖ですか?」

「一応、小さな社の神様をやってるんだけど、いろいろあってね。今は家出して、古今東西放浪中」

「大丈夫なんですか?」

「大丈夫、来る人のほとんどは自分勝手な願い事を置いて行くだけだし、本当にいい人はいたけどもう死んだ」

それが誰か理解し、頼通は目を細めた。

「行成殿や敏次殿、姉上らは本当にいい人でしたね…」

若くして摂政になる際、全てを話された。

それがどれほどの衝撃だったか、今でもはっきりと思いだせる。

「姫たちには死ぬ前に俺はそこにはいないって、きちっと言ってあるから大丈夫」

「……昌浩殿」

何か言いたそうにしたが、言わる前にパンと音を立てて手を合わせると、妖狐が常に持ち歩いてる杯と酒を取り出すとにかっと笑う。

「久々に飲まない?」

目を丸くしていたが、観念したように肩をすくめた。

「いいですよ、ちょうど今日は月がきれいな日ですしね…」

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