めだかボックス ☆短編☆

□君のために。
1ページ/1ページ

「ヒートったら何処に行ったんだろう・・?」

私はヒートもとい、人吉善吉を探しているのだがなかなかかくれんぼの上手い
可愛い奴で私の嫁に・・・脱線してしまった。
昼休みの箱庭学園。窓から中庭をみるとたくさんの生徒が昼食を楽しんでいた。


まあ、それはそれとして愛しい彼を探しているわけで。

後ろから歩いてくる音が聞こえる・・・・私は思い切り振り返る。
後ろには殺人衝動の異常__宗像形が居た。
そう、私のヒートを狙う人間のひとりだ。

「・・・君は、鶴喰君といったね、人吉君見てないかい?」

「えーっと私は見てないよ、うん。」

「君・・・なんでそんなに人吉君と仲がいいんだい?」

なんて予想外の質問に一瞬反応が出来なかったが、まあ変な態度ではなかったでしょ。
いつもどうり少し視線を外して宗像君の質問に返答した。

「んー?まあ、ヒートがどうしてもっていうからしょうがなく。」

なんて嘘だけど。
私が自分の意思でヒートに近づいて、仲良くして、仲間になって。
自分の独断で行動をしていた。

「そう、だから殺す。」

そう言うと宗像先輩は懐から沢山の刀で切りつけてきた。
当然避けるのだが____

「ちょっと、大人な私から言わせて貰うとするならねえ学校でそんな物持って居ちゃだめなんだよ?」

「うん知ってる。人の靴は食べちゃいけないんだよ?知ってた?」

うんうん大人な私にはわかる。これって険悪モードってやつだよね?
ぴりぴりしてる。

「これじゃ君のことを殺せないか、じゃあこれだ。」

そう言うと宗像君は大量の銃を取り出し、乱射した。
私は鶴喰スタイル(笑)で宗像君の背後に回った。

「そんなんじゃあ私は倒せないよ?ざーんねーんながら。」

「そうか、それじゃあ・・・。」

「?二人ともなにしてるんですか?」

「「!?」」

「遊んでるなら呼んでくださいよ、俺だけ仲間外れみたいじゃないですか。」

「ヒート!いーまね、私この先輩に絡まれてすっごく怖かったんだー。」

「違うよ?人吉君。鶴喰君が先に絡んできたんだ。」

あー、まあ十中八九こうなるとは思ってたんだよね。
まあ、私は大人だからこんなどうでもいいことでムキにはならないよ。

あと、ヒートの前だし。

「まあ、こういう時は喧嘩両成敗ってことで。」

そう言うとヒートは宗像君の頭と私の頭をぶつけた。

「っつ!ひ、人吉君・・!?」

「痛っ!ちょっとヒート何してんのよ!」

「よしっ!じゃあ三人で昼飯食おうぜ!」

はあ、ヒートには負けたよ。

「まあ、私は大人だから三人で仲良く食べてあげるから!」

「僕は子供だから人吉君と二人で食べたいな。」

「まあまあ、3人で仲良く食べましょーよ。」

ヒートの言葉に私たちは素直に頷いて一緒におしゃべりしながら1年1組の教室に入った。
そして席に着くといきなり教室のドアが吹っ飛んだ。

『やっほー善吉ちゃん!一緒にお昼どう??』

全く空気を読まない球磨川先輩。まったく私が大人だからいいものを・・・・。

「んー・・・まあいいぜ。」

『やったーありがとう!善吉ちゃん愛してるぜ!』

「んー、」

いやいや、そこに慣れないでよ!ヒート!そこは慣れちゃいけないところよ?
まったくヒートは鈍感というか、なんというか・・・。

他愛の無い会話の中食事が終わり、球磨川先輩はー13組へ、宗像先輩は地下へ向かった。

「バーミーの弁当って誰が作ってんの?」

「ああ、これ?私の手作りだけど?」

「へー!すげえなバーミーって自炊できんだ!」

なんてきゃっきゃ喜んでいる、私は一人暮らしだから誰かに作ってもらうなんて
子供の時ぐらいしかないよ。

「じゃあさ、明日の俺の弁当作ってくれねえか?」

「え?」

「あ、面倒じゃなきゃ・・・。」

「いいよ、作ってきてあげる」

よっしゃーと言わんばかりに笑顔があふれるヒート。

そしていつもどうりの面倒くさい授業が終わると私は生徒会で残ってるヒートを置いて、
お弁当のオカズを買いに行った。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ