めだかボックス☆ストーリー☆
□『好きっていうぜ 』
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善吉ちゃんは僕のすべてになった。
だから善吉ちゃんを全身全霊で愛することにしたんだ。
でもね、善吉ちゃんは僕の物ってわけじゃあないから、当然ほかの人ともお喋りをする。
でもね、いいんだよ?お話したりするだけなら。
そうだよ。善吉ちゃん、僕が怒ってる理由はあの13組のひとり、宗像君が異様に
善吉ちゃんとつるんでるからだよ。
そりゃあ、普通にお喋りするならいいよ?何回も言うようだけど、でもね、手をつないだり、一緒にお昼食べたりするのはどうなの??
おかげで僕と善吉ちゃん、そして宗像君で昨日はお昼ご飯を食べた。
超、不機嫌。どーしてくれるのっ!?
まあ、大好きだぜ。
『はあ・・・。』
そんなことを考えてると大きなため息が出た。
僕が居るのは生徒会室。そこには、生徒会執行中のめだかちゃんを除いて、4人。
高貴ちゃんと、喜界島さん、そして善吉ちゃん僕だ。
「禊ちゃん、どうしたの大きなため息ついて。」
「そうですよ、球磨川さんが元気ないなんて珍しいですし、」
『うん、恋わずらいかも・・・。』
ぴくっと善吉ちゃんの肩が浮いた。きっと恥ずかしいんだろうね。
可愛いんだから。
「えっ?/////禊ちゃん好きな人居るの!?/////」
「お、俺も聞きたいです!!」
『もーお、しょーがないんだから。善吉ちゃんも聞く??』
「カッ、俺は仕事があるんで遠慮しますよ。」
『そお?じゃあ、話すね!』
可愛いんだから、今すぐ犯しちゃいたいくらい可愛いよ。
この2人を追い出して、「生徒会室でしっぽり」って言うのもいいかも。
なんて、妄想しだしたらキリがないねw
『その子はね、可愛くて、可愛くて、可愛いんだ。それで結構ツンデレさんで優しくて僕みたいな・・・
人間の最底辺みたいな奴とも、普通に仲良くしてくれるんだ・・・。』
「みそぎちゃん・・・。」
『んでね、僕のことを愛してくれるんだ・・・。』
「ぶほぉ!!!」
僕の背後の机で思い切り転んだ善吉ちゃん。これは確信犯だ。
立ち上がり、善吉ちゃんの様子を伺いにいった。
『善吉ちゃんは床とも仲良しなんだね!』
「カッ、そりゃどーも。」
「人吉ー大丈夫ー??」
喜界島さんの綺麗でとても良く聞こえる声が善吉ちゃんに向かって放たれる。
それに反応するように、善吉ちゃん。
「おーう、大丈夫だぜ!」
なんて、僕以外に笑顔なんて見せんなよ。
いらいらする僕のことなんて無視したように、ドアが勢い良く開いた。
ドアの前に立っていたのは、僕の憂鬱の根源である宗像形。
彼の右手には刀、左手にはお弁当箱と見られる包み。
「人吉クン、一緒にお昼でもどうかな?」
「あっ、はい!球磨川も____」
僕はその時、善吉ちゃんに気づかれる前に、傷つけられる前に生徒会室を出た。
今日は屋上で食べよう____
そうだ、人吉先生似のエロ本があったけ______
気が付いたら僕は屋上で一人泣いていた。
この気持ちが独占欲だったから?
この気持ちが嫉妬心だったから?
この気持ちに気づいて貰えなかったから?
恋愛って凄いねぇー・・・・ほかの嫌な事全て忘れてたよ。
僕も普通の高校生だなって思った。
___恋は盲目
なんて上手くいったもんだよ、
何も見えないんだ。
見えるようになったら?恋が終わったら・・??
『・・・現実なんて・・・見れないよ・・・!』
自分でもどうかしてるって思ってた。どっかのラブコメみたいな恋がしたかったの?
恋愛できればそれでよし?ハーレムが夢?裸エプロン?
そんな物、妄想空想__損な物でしかないよ。
ネジを腹部と頭部に突き立て泣きながら思った。
きっとこの涙は体が痛いから泣いてるんじゃあない、ははは・・・
僕みたいな奴にも、”痛む心”って物があるらしい。
安心院さん、また面白いものが出てきたね?君としては滑稽・・なん・・・だ・・・ろ・・・・?
意識が薄れてきた。これは間違いなく死亡する前兆、良く知った現象だ。
ぼんやり考えているうちに、視界が真っ暗になった。