小ネタ・単独SS其の2

□一の世
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天界の悪魔対策本部は、いざと言う時すぐ動けるようシャマインに設置されている
オープン式の会議場では中央にアエグルン/アルフン/カラブ
そしてカマエルを始めとする大天使達

「以上が、次回の教会協力天使となります」

認証を受けた天使は専用召喚コードが発行され
コードを手に入れたエクソシストに力を貸す

「そして、すでに御承知の方もいらっしゃるかもしれませんが
ティール/ヴィダル/シグルドが
教会主催の模擬戦『エターナルクルセイド』教官の任へ就きます
今現在は準備段階にありますが、戦力強化に大きな期待を寄せ
また、承認の意味でも
この9天使へ拍手をお願いします」

音程もタイミングも違うが、会場中から鳴り響く音
司会は全ての方向へ頭を下げ、9天使もそれぞれの御辞儀を返した

「い…」

斜め前に居る大天使は何故か顔を顰め、直後に腹部へと手を当てていたが



「何だか…恥ずかしいわ」
「いえ、とても美しいくいらっしゃる」

コードと共に本人の写真(のようなモノ)も公開される
正確に言うと、召喚される姿だが…

エクソシストが召喚する天使は本体では無い、能力と容姿がコードによって在る一定で固定され
天使本人が召喚体へ意識を繋げれば会話すら出来ず
魔力が尽きればすぐに消えてしまう

その理由は召喚者本人にかかる負担や現世への影響が関連する為
反面、複数召喚が可能になるメリットはある


和気藹々と話し込む他を尻目に、マリクは北欧三天使の元へ迷わず足を勧めた
真っ先に気が付いたのはヴィダルであろう
視線は明らかに此方へ向けられているが、彼は一語すら発すしていない
流石、元は沈黙の神とも言うべきか

ヴィダルの動きに気付いたのか、他の二人も此方を向く

「こんばんは、マリク様」

晴れやかな顔と言葉で迎えたのはシグルド

「これから忙しくなりそうだな」
「ええ、特にティール様は複数仕事を受持っていますし」

そのティールは、何処か曖昧な表情

「そんな顔を見せていると、天使の解説が詐欺だと思われるぞ?」
「そう…だな」

指摘に答えるも、苦しげなのは変わっていない

「そうそう、解説といえばヴィダル様!!本当にすごかったんですよ?
『秘剣●×ブレード』とか、『◎☆!!落命大剣』とか必殺技の名前言いながら戦って「そっち?」

堪えきれなかったのか、短い突っ込みでシグルドの言葉を遮り腕を組む
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