小ネタ・単独SS其の2
□戯れの代償と報酬…?
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仔猫の鳴き声がする。
うちには猫は飼っていなかった…しかも鳴き声は二匹分、何があった?
帰宅して目に入ったのは、いつもの事だが、勝手に合鍵を使い許可なく侵入してはお茶を飲んでいく従兄弟のパーリヤーの姿。
また俺の秘蔵の茶葉とブランデーを使ってやがる。
いつもと変わらないと思っていたが、何か違和感…そうだ!先に帰宅してる予定の弟達が居ない?
カリカリと扉を引っ掻く音と微かな鳴き声…仔猫二匹分。
「やあ、お帰りネレウス。良い茶葉だね、頂いてるよ」
「見りゃ分かる。で、何をした?」
「何も。いつもと同じよ」
いつもと同じ…実験か!!
察するに、扉を引っ掻きながら鳴いてる仔猫二匹分の声はヒュドラとアルフン、何をした?元に戻るのか?
問い詰めるしかないな。
「だから、何を飲ませた?それとも喰わせた、か?」
「鋭いな〜、ネレウスは。お菓子とお茶にちょっとね」
二人の帰宅を待ち伏せて、最近手に入れた魔法薬に術式を足した物を混ぜ、何食わぬ顔でそのお茶とお菓子を出したらしい。
少しは警戒しろ弟共…パーリヤーがどんな奴か分かってるだろーが!!
元に戻るまで、半日程度と聞いてホッとした。
ツァド母さんにバレないなら構わない。