フェイタン【BL】
□フィンフェイ
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久しぶりの大仕事だった。
相手であるマフィアの組織はなかなか強く、数も多かった。
たくさん殺して、いっぱい楽しんだ。
仕事が終わり、少し息の残っている奴らの掃除をしていたら、興奮の余韻もあって、だれか拷問用に持ち帰ろうと思い立った。
…迂闊だったとしか言いようがない。
転がっている半死体の中で一番強かった奴を選んで、麻袋に縛って入れようとそいつを抱き上げたときに、
腕にチクリとした痛みを感じた。
針が刺さっていた。毒針だろう。
反射的にそいつの首を刎ねてしまったので、それが何なのか聞き出すこともできない。
また、間が悪いことにシズクは今回参加していない。
とりあえず出来る限りの処置をしようとして、
ワタシはその「毒」が何だったのかを思い知った。