The mermaid of deep sea
□0.プロローグ
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現在時刻は7:00。
黒いサラサラヘアーに青い目をした男子高校生、七瀬遙は、目覚めるなり早速風呂場に向かい、現在水着で潜水中だった。
今日から、岩鳶高校二年生――。
だからといって、どうというわけでもない。実感がわかないし、どうでもいい、というのが彼の本音だった。
それになんだか、水から出たくない気分で、出来ることならこのままずっと水に浸かっていたい――、遙は内心思う。
別に授業があるわけじゃないし、もういっそ、このまま今日は学校を休んでしまおうか。
そんなことを考えながら、水中でぶくぶくと泡を作りながら、息を吐く。
暫くして息が苦しくなったので、遙は水面に顔を出し、大きく息を吸ってから再び水中に沈んだ。
――風呂場の窓が開いたのは、その時だった。