頂き物
□あとすこし
1ページ/4ページ
オイラと旦那が付き合いはじめてもう半年だ。
普通ならもう済むことも済ませて鴛鴦のようにべったりなんだろうが自分達はさっぱりだ。
キスはおろか手すら繋いでいない。
いい加減というものを知らないからほとほと困っている。
旦那は何だかんだ言っても年上で、経験も豊富そうだし。オイラが初心者すぎて馬鹿にされるのは嫌だ。
「なあ、どう思う。イタチ」
「俺がお前だったらとうにやることやって済ましている」
「…だよな、うん」
「お前も一端の男なら好きな人くらい落としてみろ。」
「それが無理だから相談してんだよ馬鹿。うん」
「チキン」
「おーおー、言ってくれるじゃねぇかイタチさんよお!見てろ!オイラがチキンじゃねぇって事を証明してやるよ!うん!」
「駄目だったら俺がサソリさんを貰うからな。」
適当な所で話を切り上げ、席から立ち上がると踵を返して彼の部屋へと向かった。
「オイラはやってやるんだからな」