Dream
□ああ、愛しの
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「私はリドルが、好き」
他の何よりも誰よりも一番。誰にも譲れないくらいに愛している。嘘偽りのない真実。
「リドルを愛してる」
振り向き、縋るように抱きついたユーフェリアにリドルは笑んだ。
「当然だ。僕も君だけを愛している」
無言でこくりと頷いた彼女をぐいっと抱き上げ、ベッドへと連れて行ったリドル。下ろしたときには彼女は既に、眠りに落ちていた。
リドルはそっとユーフェリアの髪を撫でる。
「ユーフェリア…」
ヤツの死を告げれば、ユーフェリアが困惑することは分かっていた。だからこそ言う必要があったのだ。
もっと僕だけに縋り、もっと僕だけに依存すればいい。誰にも触れさせない。僕だけのユーフェリア。
ベッドの縁に腰掛けていたリドルは立ち上がり、本棚の前に移動した。すっと一冊手に取るとまたユーフェリアのもとへ戻る。ぱらぱらと捲った後、パタンと閉じ、リドルはそっと目を閉じた。
例えお前が満を持して復活したとしても、ユーフェリアだけは絶対に譲らない。
(ああ、愛しのdiary)