Diable or Ange

□天使か悪魔か……
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ドアを開けると
普通ならボロっちい廊下のはずが
全く別の廊下になっていた



天井高……

琉海はスケールに
圧倒されながらも
言われた教室に入った。


教室にはもうすでにちらほら人がいた。


━━黒髪に金髪メッシュの
いかにもこわもてっぽい人や
ピンクっぽい茶色の髪人、
坊主に眼鏡の背の小さい人や
眉毛がマロの子等
個性豊かな面々だった。


う…こんな人達と学ぶの……?

琉海は極度の人見知りだった。


(まぁ、誰にも干渉しなければ
寄ってこないだろう……。)
一番後ろの、隅っこの席に琉海は座った。



ガラガラガラガラッ━━━

入ってきたのは
紺と黒の中間のような髪の……
(こいつ……人間じゃない……?)

そんな訳あるか、と心で思いながら
その人をじっくり観察していると
足元に真っ白なわんちゃんがいた。
どうやら
わんちゃんにあの男は
話しかけているらしい。
が、わんちゃんは聞いていないようで







(ん?あれ?ん?……
こっち見ながらしっぽを振ってると思いきや……



メフィスト!!!!!!
用事ってあいつか……)


あいつ
やっぱり人間じゃないのか……


そんなことを考えていると


またもや
誰か入ってきた。
祓魔師特有のコートを着ている。
先生らしい。

(まだ若いな……)
恐らく最年少で
祓魔師になった奥村雪男という男だろう。


「はじめまして、奥村雪男です。
同い年ですが
皆さんの先生なので
先生と呼んでください。」


ブッ!!!
突然、メフィストと一緒にきていた
男が反応した。

「お、お、お前……雪男!?」
動揺しながらも言った。

「雪男ですが?」
平然と雪男は答える。

「どういうことだよ!!!」

「……どうもこうもこういうことですよ。」
雪男は呆れたように言った。


「早速ですが、授業をはじめます。」
男の方はまだぶつぶつ言っているが
先生は無視した。

「まず、魔障をまだ受けたことがない人は
何人いますか?」

そう言うとちらほら手が上がった。




「三人ですね。
では、最初の授業は魔障の儀式から
始めましょう」

そう言うと
また先生は話し出した

「ここは悪魔の巣になっています」

「え!?……だ、大丈夫なんですか!?」

説明する雪男に
茶色っぽい髪の女の子が質問する。

「大丈夫です。
通常、鬼の類は人のいる場所には
現れません。」



「それに、
イタズラ程度の魔力しか持たない
下級悪魔ですので」

雪男は
赤い液体の入ったガラス瓶を
取り出した。

……血であろう。

「皆さんは僕が準備するまで
少し待っていてください。」





ガタンといきなり、
あの男が立ち上がる。

「おい!」

ドンッと教卓を叩く。

「何ですか?」

準備をしながら雪男は言う。

「説明しろ!」

「はぁ……。
授業中ですよ。席について下さい」

怒っている男に対し、
雪男は見向きもしない。

「ふざけんな!」

クラスが静まった。

二人は何か話して いる。

「……ってたよ。
知らなかったのは兄さんだけだ。」

(なんの話だ……?)

「邪魔、そこどいて。」


「なんで俺に言わねーんだ!!!!」

「!」

男はガッと雪男の肩をつかんだ。

その拍子で━━━

ガチャン

腐った血が入った瓶が落ち、割れる。

「な、何この臭い……」

皆鼻をつまむ。


その時、

バンッ

「!?」

「うわあ!」

天井から何かが降ってきた。

「悪魔!」


「え、え」

「グルアアアア」



「あれは……」

「子鬼だ……!」

教室内は驚き、恐怖などの声で
いっぱいになる。

「きゃあ!」

バンッ
雪男が撃った銃弾は命中。

子鬼に襲われそうになっていた
女の子は無事だった

「教室の外に避難して!」
雪男が叫んだ

「ザコですが、数が多い上、
凶暴化させてしまいました。
すいません、僕のミスです。」

生徒達に言う

「申し訳ありませんが
終わるまで外で
待機していてください。」

皆は外に出て行く。
琉海も出ていくことにした。

出たところで
メフィスト犬が歩きだした。
(こっちへ来いということか……)

琉海はついていった……
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