Diable or Ange

□監視……
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……はぁ、疲れた。


あれから30分後ようやく
アマイモンをたしなめることに成功した
琉海は
隣の部屋のドアの前に来ていた。




━━━━よし、

意を決し、琉海は
ドアをノックした



コンコンッ━━━━


中からはーいと言う声がする



ガチャ



「どなたでしょうか?」
部屋から出てきたのは
奥村は奥村でも
雪男の方だった


「ん?君は確か塾に来てた
琉海さんだよね? 」



『はい……』
(奥村燐だけではなかったのか!?)


「えっと、それで何の用かな?」


……とりあえず挨拶……。
琉海が挨拶をしようとしたとき

「おーい!雪男!誰なんだ、よ!?」
と部屋の中からもう一人出てきた









奥村燐……




『えっと、お父さんに言われて挨拶に……』



「お父さん?」
雪男が尋ねる


『あの……サマエじゃなくて
メフィスト。』


「え?フェレス卿の娘さん!?」
「メフィストの子供!?」
兄弟同時に言った


『えと、あ、はい。』


「全然似てねーなー」
燐の方が私をマジマジと見た
ちょっと、近い……


「兄さん、
似てないことだってあるでしょ!」
ほら、離れて。
琉海さんが困っているだろう
と雪男が燐にしかる



…本当に燐の方がお兄ちゃんなのだろうか…
どうしても雪男の方がお兄ちゃんに見える。



「……ということは
琉海さんは悪魔なのかな?」
雪男がこっちに向き直って質問してきた



『一応養子だから……』


なるほどね。と納得した様子だ

「なら似てなくて当たり前だなっ!」



あ、と燐は思い出したように
「俺は奥村燐だ!よろしくな!!」
とニッコニコしながら言った。


『あぁ、よろしく……』


「塾でも紹介したけど
もう一回言っておくね。
僕は奥村雪男、よろしく」
そう言って握手を求めてきた


私は手を握り返した

「あーっ!雪男だけズルいぞ!」
と言って燐の方も手を差し出してきた

私はその手も握り返した






『私は琉海、よろしく』



「おう!琉海で言うのか
いい名前だなっ!!」

『へっ?あ、ありがとぅ……』

……そんなこと
言われたことがなかったので
琉海はすこし
心がくすぐられたような気持ちになった
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