Diable or Ange

□戯れ
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「だぁーっ!
やっと今日も終わりだー!!!」

燐はグーっと伸びをしながら言った。



「お前、寝とっただけやんけ
朝の勢いは何やってん!」

竜士がすかさずつっこむと
燐はあわてて

「あ、あ、あ、あ、





そうだ!!


オレは
スイミンガクシューしてたんだよ!」







シーン…………



あまりにもアホらしい答えだったので
皆は無視し、帰ろうと出口に向かって歩き出す。






……燐は一人で話している。





ふと、竜士は足を止め、
琉海をジィーっと見つめてくる



『?』
琉海が不思議そうに見つめ返した


すると、ふいに

「 琉海……お前、明日空いとるか?」
と聞いてきた。


『明日……?』

「おう。土曜日や。」


(明日は特に用事はない。)


『空いているけど…?』
最後を疑問形にして言った

「なら、どっか行かんか?」


突然の誘いに琉海は驚いた


「どうや?」
不安そうな目で琉海を見ている


(……別に明日用はないし)

琉海は竜士と出掛けることにした。




琉海からOKをもらった竜士は
それはそれはすごく喜んでいた。


「どこか行きたいとこあるか??」

『特には。』

「なら、動物園とかどうや?」





(動物園……子猫ちゃん……/////)


琉海はその提案に即答した

『行く!!!』

「ほんなら動物園で決まりやな!





……明日家まで迎えに行くわ/////」
と少し照れた顔で言った




(ん?家知って……)

琉海の心の声でも読んだように
竜士は
「琉海、家どこや?」
と 琉海に聞いた


『え、えっと……』
琉海が言うかどうか躊躇っていると

「あ、そう言えば奥村はんと
同じやったね?」
と、志摩が言った。



その言葉を聞いた琉海は固まった。


「っ!!
オマエら何で旧男子寮だって
知ってるんだよ!!?」
燐が突然入ってくる


「旧男子寮やて」
志摩はしてやったりと言う顔で
竜士に言った


「あ、」
燐は今気付いたようにポカーンと口を開けている


「わりぃ!!」
顔の前で手を合わせながら
琉海に言った

『いいよ、別に。
そんなに隠したいことでもなかったし』

旧男子寮で、燐と雪男とはお隣さんだと言うことは。

「でも……」
と、そこで口ごもる

『何?』

「オレが嫌だったって言うか……」
小さな声で言うので聞こえない

『何て?』

「二人だけの秘密だって言ってたのに
言っちまったからさ……」
さらに小さな声で話す

『??』

「だーっ!!
何なんだよこの胸のモヤモヤーってした感じは!!」

突然の大声に驚く琉海
他の生徒も燐に注目している。

「坊!!!
このもやもやは何だよ!!」

「知らんわ!俺にふるなや!!
てか、坊言うな!!!」
突然振られた竜士は
見事に返してみせる。

「あ"ーーー
もう訳わかんねぇ!!!」
燐はそう言うと出ていってしまった

『?』


そんなやり取りを見て
志摩がニヤニヤしていたのを皆は知るよしもなかった
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