兄と妹

□兄と妹 2
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「ほら莉緒、着いたよ」

『…ふぁーい』

父の声に重い瞼を無理矢理開き、車の外へと足を運んだ。

そして、目に飛びこんてきたもの。

『うわぁ、懐かしいな…』

四年という年月が過ぎたのの、あまり変わらない景色がそこにはあった。

スーパーマーケットや、小さいときによく遊んだ公園。
それに、小学四年生までを過ごした家。

『ただいま…』

小さく呟かれた言葉は、誰の耳にも届くことなく消えた。
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