俺は俺

□俺は俺 3
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ガチャッ

すると突然扉が開かれ、視線をやると花瓶を持った母ちゃんと目があった。
途端に大きめの目に涙をいっぱいためて

「赤也ーっ!!」

力一杯抱き締められた。
随分と心配をかけてしまったようだった。

その後は母ちゃんから小一時間信号の渡りかたに関して説教を受けて、さらにその後に来た父ちゃんからも同じくらい説教を受けた。

悪いんは自分やしな。
次からはちゃんと信号の確認して、右見て左見てもういちど右見て、片手あげて渡ろうと思います。

前世を思い出してから、大きく変わったことがある。
それは、しゃべり方。
今までは標準語で喋ってたわけだけれど、関西弁を思い出してから、標準語で喋ることに違和感を感じるようになってしまった。

なんや、むずむずすんねん!!

そういうわけで俺的には関西弁で話したいわけだけれども、行きなり関西弁になったら両親も友人もおそらく不振がるわけで…。

結果的に、その日以来俺はあまり喋らない子になった。
みんなはどうやら事故のショックで喋れなくなったと思ってるみたいだが、それが俺には好都合だった。
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