おがふる連載

□第10話
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「古市…」


「何?男鹿。」


男鹿が古市を呼ぶ。


古市は返事をする。


「どうゆうことだ。」


たぶんそれが男鹿たちの1番の疑問だろう。


「どうもこうも。なんのことやら。」


「っふざけんじゃねぇ!
そいつ等誰だよ!」


落ち着き払った古市に男鹿が苛立つ。


「あぁ、まだ紹介してなかったかな。」


古市が後ろを向いてマモンたちに目くばせをした。


「はじめまして、男鹿くん。」


男鹿がはっ、と気がつくと後ろに人。
古市の方を見やると古市の後ろにいた奴等のうちの1人がいない。

いつのまに…


「私はマモン。
煉獄七大罪騎士の1人、強欲のマモンだ。」


「同じく、煉獄七大罪騎士の憤怒のラースですわ。」

マモンが言い終わってすぐに今度はラースが自己紹介をした。


「グラトニーだよ。」
「ベルフェだよ。」


「「きゃは。」」


「俺は傲慢のルシファーだ。」


そして紫色の髪の女性がすっと前に出た。

男鹿たちもよく知っている人だ。


「『はじめまして』、じゃあないか。

『おひさしぶり』の方がいいかねぇ?

煉獄七大罪騎士、色欲のアスモだ。」
 

「れんごくの…??」


男鹿は恐らく煉獄七大罪騎士の名前が難しくては覚えきれないのだろう、煉獄七大罪騎士を繰り返し言う。


そして最後の1人が進み出た。


「煉獄七大罪騎士、嫉妬のエンヴィー。」


驚きを隠せない。男鹿たち。



「古…市…」



「もう、俺はお前の知ってる古市じゃあないぜ。男鹿。」


そう言ってまた微笑む古市。

「『はじめまして』男鹿。

さぁ、疑問があればたずねなよ。」


そして古市は今度は男鹿たちにむかって優雅にお辞儀をしてほほえんだ。




古市貴之、『はじめまして。』
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