おがふる
□ねぇ、「ボク」が泣いてるんだけど 1
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「おはよー。お母さん♪ほのちゃん♪」
朝。兄、古市貴之は元気だった。
妹のほのかも母も驚いた。
元気なのはいつものことだがいつものは違う。
いつもはもっと、なんというかムリしている感じなのだ。
でも今日は違う。
今日のは心から『今日』を楽しんでいる顔なのだ。
しかしすぐにあることに察した。
「じゃあ行ってくるね♪」
「あ、うん。いってらっしゃい。」
兄である古市貴之が家を出てからほのかと母は顔を見合わせた。
そしてほのかはケータイを開いた。
ある人にあることを教えるために。