おがふる

□ねぇ、「ボク」が泣いてるんだけど 2
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「古市くん。ちょっといい?」

自習の時間、邦枝は古市(春翔)に話しかけてきた。

がしかし。

古市は今朝拾った猫と戯れ中だったのでガン無視…というよりもヘッドホンをつけて音楽を聴いているので聞こえていないようだ。


「ねぇ、古市くん!



古市くん!!!」



「え?なに?呼んだ?」

春翔はヘッドホンを外して首にかけた。
ようやく声を届けられた邦枝は肩で息をしてつかれていた。


「あのね。古市くん。
今日いつもと少し違う気がするんだけど…どこか悪いの?」

クラスがシーンとなる。

おそらく朝から皆が疑問に思っていたことだろう。

「べつに…
どこも悪くないけど。」

「そ、そうならいいの。私の気のせいだったのかもしれないから。」


「あっそ。
ねぇ、もういい?
ボクあんたと話するほどヒマじゃないんだけど。」


邦枝やクラスの一同は唖然とした。

普段の古市なら邦枝がそんな風にきいてきたら


心配してくれるんスか。
なんなら邦枝先輩保健室まで連れてってくださいよー。


とか、ましてや邦枝が。
あのクイーンが言ったのに。

男鹿は平然とその様子を見ていた。

「ちょ、お前生意気すぎるっス!!
せっかく姐さんが心配してくれてるのにその態度!キモ市のくせに!!」

「そうよ。ゴミ。
あやまって。」


はっとして烈努帝瑠の花澤と谷村が言った。



「ねぇ、たっちゃん。」

古市は花澤と谷村を見た後男鹿に話しかけた。

「あ?」


「ちょっとお前、聞いてるっスか!?」


男鹿はおおよそこれから起こることが理解できているのだろう。



「こいつらウザい。
殺っていい?いいよね。」


その言葉にクラス一同は凍りついた。
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