おがふる

□無力(バブ219後想像ネタ)
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※ジャンプでバブ219を読んでみての続きを自分で捏造しました。
苦手な方まだ読んでない方は注意。





男鹿と鷹宮の白熱したケンカもついに終わりを迎えた。

皆が感極まっているところへ、そいつはやってきた。

「だれだ?てめえ。」
そう聞こうとした男鹿の声はまったく違う2つの声によってかき消された。

「男鹿!男鹿ー!」
「男鹿殿ー!!」

そう言い走ってきたのはラミアとアランドロン。
なにやらただならない様子だった。

「どうした?ラミア。」

今にも泣きそうなラミアに男鹿が何事かとたずねた。

校舎から見ていた邦枝と東条もプールのもとへきていた。

「古市が…古市が!!」

そこにいる男鹿の仲間たちはみんな最悪の展開を予想して息を呑んだ。
だが、ラミアの次の言葉に男鹿たちは絶句した。

「古市が…いなくなっちゃったの!!」

「いなくなった!?そりゃいったい…」

「ちょっと目をはなした隙に古市がいなくなってて…」
そう言い泣き出してしまったラミア。

「…ぁ…男鹿!」

男鹿が固まっていると今度は邦枝が慌てた。

「ふ、古市くんの魂が…。

無くなってる!!」

「ーっ!!」

それを聞くなり東条も自分の身体をさがした。

「俺が取り返したやつも…なくなってやがる…。」

取り返したはずの古市の魂がすべてなくなっていた。

「ああ、あなたたちの『探し物』ならちゃんとありますよ。ここに。」

男鹿たちはその男を見て驚愕した。

男の左手には古市の魂。
右腕には古市を抱きかかえていた。

「っ!古市!!」

男は不敵に笑った。

「男鹿!」

「ヒルダ!?」

「ちぃ!遅かったか…。」

ヒルダが地上に降り立つと同時にその男に飛びかかったがヒルダの攻撃ははじかれてしまった。

「おい!ヒルダ、どうゆーことだ!」

「…私たちは、勘違いをしていたのだ。」

「今ごろ気づいても遅いですよ。」

ヒルダは男を睨みつけたまま話を続けた。

「私たちはこいつらソロモン商会の狙いは坊ちゃまだと思っていた。だが違った。
こいつらの狙いは坊ちゃまではなかったのだ。」

男鹿の背中を嫌な汗が流れるのがわかった。

「こいつらの狙いは、古市だったのだ。」
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