おがふる連載
□第2話
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ひさしぶりだった。
男鹿といつものようにフジノのコロッケを買いに行って食べ歩きしたり、街をブラブラしたり。
不良に絡まれたり。
不良に絡まれたときはやっぱり俺は物陰で隠れていた。
…いつものように。
そしてそのあとは公園に行った。
2人で公園にきたのははじめてかもしれない。
夕暮れの公園は綺麗で…でもどこか淋しい…。
そんな感情を覚えた。
「古市。」
不意に名前を呼ばれて振り向くといきなりキスをされた。
「ちょ…おが…ん。」
軽く触れる、そんなキスが何度も続いた。
「…や…ここ…公園…!」
「誰もいねぇよ。」
「そういう問題じゃ…。」
男鹿は満足したらしい、ペロリと自分の唇を舐めたあと。
「そろそろ帰るか…。
泊まってくだろ?」
と笑った。
その笑顔にときめいたのは内緒だ。
「続きは帰ったらな。」
と先ほどよりも低い声で耳元で囁かれ、顔が赤面したのは言うまでもないだろう。
古市の顔は夕焼け空のように紅く染まったのだった。