古市くん嫌われ

□マリオネット 3
1ページ/3ページ

人間とはどうしてこんなにもやっかいなのだろうか。

それもこれも人間のもつ感情のせいだろうか。


人間とは、なんとも面倒な生き物だ。




古市貴之は心の中で溜め息をついた。

今は放課後。俺は教室の自分の席に座っている。

机の周りには烈努帝瑠の女子面々。

男鹿は邦枝先輩とすでに帰っている。
姫川先輩や神崎先輩たちは今日は先に帰ってもらった。
烈努帝瑠の女子に放課後話しがあると言われたのだ。

まぁ告白。
なわけなく。

さっきから俺に罵声を浴びせている。

ゴミのくせに、ロリコン、キモい、モブ!

そんな感じの言葉が飛び交う。


いままではこういうのなかったんだけど…

決定打は昨日の邦枝先輩のお昼のお誘いを男鹿が断ったのが原因。



はぁ、本当に面倒だ。



「聞いてるっスか!!」


聞いていないように見えたのだろうか。

怒鳴られた。


「あ、すいません。」


「ロリコンのくせに生意気っス!!」

「ゴミのくせに。」


そう罵られてまた罵声をあびせられる。

俺は黙って聞いている。

殴ってもいいけどそれはそれでまた何か言われそうで面倒だ。


そのまましばらくそれは続いた。




ようやく帰れる頃にはもう夕日は沈もうとしていた。

まったく。よくあんなのに時間をつかえるよな…

本当に暇なんだな。

帰り道そんなことを思いながら足早に学校をあとにした。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ