企画
□ジャマすんな(10000hit、不死老かな様リク)
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「おい、男鹿。」
授業中(といっても自習だが)に唇チェーンが不機嫌そうに話しかけてきた。
「あ?何だよ。」
俺も唇チェーンに負けないぐらい不機嫌に返した。
今せっかく古市と話してんだから話しかけてくんなよな。
「何だよじゃねぇ!てめぇらちゃんと座っとけ!」
「あぁ?座ってんだろ。」
「座ってねぇから言ってんだろ!!」
遂にキレる唇チェーン。
…うぜぇ。
「古市!てめぇもどこ座ってんだよ!」
話にならないと標的を古市に変える唇チェーン。
「…?どこにって、男鹿の上ですけど?」
しれっと言った古市にわなわなと震えはじめる。
(説明し忘れたが古市は今俺の上に座って俺が後ろから古市を抱きしめている状態だ。)
「古市!てめぇ自分の席戻れ!」
「はぁ?ふざけんなよ神崎。古市の席は俺の上しかねぇ!」
さっきまで真っ赤になっていた邦枝が机の上に勢いよく倒れてゴツンという音がしたのがチラリと見えた。
「ね、姐さーん!」と叫ぶ烈怒ナントカのやつ。
相変わらずアイツは意味分かんねぇ。
古市を片手で抱きしめる形になって立ち上がる。
「っおい!どこ行く気だ、男鹿!」
唇チェーンがうるさい。
「あ?あー、あれだ。
…なんだ?」
良い言い訳が見つからないのでそう言ったら
はぁ??
といううるさい叫びが聞こえた。
が、貴重な古市との時間を邪魔されたくなかったので取りあえず右手で右脇の方に古市を抱きしめなおして教室を後にした。