企画
□夢と現実(10000hit、ユキ様リク)
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上も下も真っ白な世界の真っ白なベットにポツンと真っ黒な人が横たわる。
傍らににイスに座る真っ白の少年。
「…はやく起きてくれよ、男鹿…。」
真っ白な世界。
そう、ここは病院。
男鹿が眠りについたのは数ヶ月前。
俺はあの日また不良たちに絡まれて、男鹿を呼び出すためのエサに使われた。
男鹿は助けにきてくれた。
すぐに不良たちもボコボコにやられて。
普段の奴らとなんら変わらない弱っちいやつらだったから、俺も男鹿も油断していたのだろう。
やられたハズの不良がいきなり俺と男鹿に襲いかかってきて…
そこで俺の目の前は真っ暗になって…
気がついたら病院だった。
俺はケガをしていなかった。
男鹿には刺されたあとがあって…男鹿はとっさに俺を庇ったのだ。
…それ以来、男鹿は目覚めなくなった。
ずっと眠ったまま…。
「男鹿…はやく目、覚ませよ…。」
それから毎日俺は男鹿の見舞いにきている。
いつか目覚めてくれることを信じて。