企画

□花火(男鹿誕)
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プルルルと電話がなった。
画面を見てすぐに出る。

「古市!」
『あー、男鹿?誕生日おめでとー。とりあえず今日の夜10時、河原にきて。じゃーな。』
「ちょっおい!ふるい…切れた。」

時間を見ると8月31日になってから5分もたっていない。
少し嬉しかったりしながらもなぜ10時なのだろうか?
どうせ会うなら日が昇っている時からでもいいだろうに。



午前8時。
朝飯中にまた電話がなった。
古市か?そう思ってケータイを見ると知らない番号。

『も、もしもし?男鹿?』
「あ?ああ。」
『そ、そう。よかった。今日の午後4時、学校にきて。』

電話は邦枝。
邦枝は要件だけ伝えてさっさと電話を切った。
なんなんだ?



午後4時。
約束(一方的だが)どおり学校に行くと校門に邦枝が立っていた。

「あ、男鹿!」
邦枝は顔を真っ赤にしてついてこいと催した。

学校の中に入っていって邦枝について行くと自分の教室についた。
「あ、あの。男鹿、今日誕生日よね?」
そう言うと邦枝はガラリと扉を開けた。

パンッ!と音がした。
自分の頭からなにやら紙切れが落ちてくる。
前を見るとおなじみ石矢魔の奴らがクラッカーをこちらにむけていた。

「お、おめでと!男鹿!」
顔をさらに真っ赤して邦枝が言った。
誕生日パーティーで呼ばれたらしい。
その後はわいわいがやがやしていた。

ただ…。
古市が居なかった。
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