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□白薔薇の女王 3
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「あの、今日学校で『白薔薇の女王』の話をしてる人たちを見かけて…。
それでその…えっと、…懐かしいなと…。」


古市から『白薔薇の女王』の名前が出てきたことに少し驚いた美咲たち3人と訳も分からないようなヒルダ。

「ねぇ、たかちん。ちょっと提案があるんだけど。」
ニヤリと笑ってみせる美咲。





「ええ!?女装する!?俺が??」

「うーん。女装っていうか髪の毛を伸ばすだけよ。
あと女物の浴衣を着て。」

十分女装じゃないか。
そう思ったが口に出す間もなく女装をする事を決定づけられてしまったのだった。



「じゃあね、たかちん。日曜日遅れないように来てね。たつみにはあたしから言っとくわ。」

そう言って美咲とヒルダと別れた。





「なるほどな…。」
説明を聞いた男鹿は妙に納得したようだ。

「ま、お前も災難だな。女装させられるとは。
てか、なんで女装なんだ?」
頭を悩ませている男鹿に古市はうつむいた。

「…じゃ…い…」

「あ?」

「俺は…イヤじゃない。」

「古市?」
うつむいたままの古市を怪訝な顔で見る男鹿。

「べつに、女装がじゃない。

ただ…」
古市は斜め下をむいてギュッと浴衣の袖を握った。

「ただ、


『あの頃』に戻りたかったから。」
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