シリーズ
□白薔薇の女王 8(終)
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「そういやさ…。」
着替えようとしたところでふと思った俺は男鹿に話しかけた。
「…その服、よく入ったよな。」
そういうと男鹿はそのことかと笑った。
「だってよー、ほら。
これあんときの服だけどあの時の俺らちっさくてブカブカだったじゃねーか。」
ああ、なるほど。と納得してしまった。
そういえばあのとき、美咲がサイズを間違えて大人用を買ってしまったからその長いのを俺たちは着ていた。
身長がのびたからちょうどピッタリのサイズになっていたのだ。
「そういやお前、その髪はどーすんだ?」
男鹿が指を差したのは俺の長い髪の毛。
「あー、どうしよ…。」
「そのままのばしてれば?」
男鹿は正面から長い髪を弄びながら言った。
俺を見る視線に顔が赤くなって下を向いた。
「じゃあ…そうする。」
男鹿はニカッと笑った。
「ちょっと座れ。」
男鹿はベットに座ると自分の横をポンポンと叩いて座るよう言った。
俺が何だろうと座ると男鹿は俺の後ろにまわり髪をまとめだした。