他小説

□君と僕の歌
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ひとりじゃない、そう思えた時から叶えられそうな気がしたんだ。






「なぁ、セイ。何聴いてんだよ」


ゆったりと進む時間の中、僕は部屋でガンプラの調整を放り出して音楽を聴いていた。
何故だかそういう気分になった。


で、今レイジにこう聞かれた訳だ。



「レイジも聴く?」

「おう」

僕が促すと、レイジはコクリと頷いた。


「なんだコレどうやってつけんだ?」

「えっとね、こう!」


分かっていないレイジに僕がヘッドホンをつけてあげるとありがとなって微笑んだ。

そのままレイジは何も言わずに曲を聴いていて、僕はそのレイジの様子をずっと見つめていた。


「……ど、どう?」

「んー、いい曲なんじゃねぇか?」
「なんで疑問文なんだよ」

僕はムスッとしながらレイジからヘッドホンを取り上げた。


「あっ、おい!途中で取り上げんなよ!!」


僕はレイジを無視してヘッドホンをつける。

……いい曲なのに。


「僕たちみたいだと思ったのに」

「は?」

「この曲」


レイジはじっと僕を見つめる。



「……お前可愛いな」

「はぁ!?////」

な、何いってんだよレイジの奴…//

僕は動揺してレイジから目を逸らした。

「んだよ、本当のこと言っただけだろ」
「ほ、本当のことって//」


なんでそんなカッコいいんだよ、ばか。


でも本人は何も気にせず言ってるんだろうなって思うと、なんだかむかつく。


僕の気持ちも知らないで。










(んだよ、セイ可愛い過ぎんだろ馬鹿//)




*


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