キミは、太陽
□2.欲しいものは、家族
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「……ぉぃ…ぉい…だいじょうぶか?!」
その声に目を開けると、知らない少年の心配そうな顔がのぞいていた。
「ここは…どこ……」
今まで、自分のいたところとは全く違う。
暖かくて、潮の匂いがする。
「ここは、ニライカナイっていう島だ。グランドラインにある」
「グランドライン??」
少年に手を借りて起きあがりながら、耳を疑った。
丘の上。
たくさんの花が咲いていて、天国みたいだった。
遠くに海が見える。
「おれは、ウィル。名前は?
痛いところとかないか?」
「わたしは、すず……。
ここは、本当に、グランドラインなの?」
今では、なつかしい記憶。
わたしは、世界をこえて来た。
(きっと、守るためにだ)
白い大きな帆がはためいている。
とても綺麗だった。
この美しい船を守りたい。
これから乗り込んでくる、あの太陽のように笑う彼を。
そして、親父さんを。
でも、その前に。
「お前は、誰だよぃ?」
青い炎のかたまり。
その美しい鳥。
不死鳥、マルコ。