キミは、太陽
□**その矢は、ただ真っ直ぐに
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「マルコぉ!!すっげぇのが見れるぞ」
自室で提出された書類を睨み付けていたマルコのところに、興奮した様子のサッチが駆け込んできた。
「なんだよぃ」
目線はかえず、返事をする。
「すずだよ、すず!!
超キレイ!あれ見たら、惚れちまう!!」
マルコはそれまで見ていた書類を机に投げた。
「どこだよぃ」
「やっぱ気になるっしょ??」
『神弓 弐爪』
矢を二本かまえて、放つ。
『神弓 参爪』
次は三本。
その矢は、見えない。
風の能力で早さを、武装色の覇気によって攻撃力を増している。
すずの指が弦から離れたと思うと、次の瞬間には樽は形が無くなっていた。
「な、すっげぇだろ」
「……………よぃ」
弓をひく真剣な横顔。
首筋を伝う汗。
家族を守るためにつけた、その力。
「決めたよぃ」
「へ?なにを??」
「すずは、一番隊にいれるよぃ」
「えーー!うちに入れろよ!!」
サッチの叫びを無視して、マルコは矢を放つすずへと向かう。
「…すず、それはスザクの弓か??」