夢
□悠々閑々
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「理解できない?」
「ああ」
「そう」
マツリは歌うように言った。
「せっかちなあなたが、私の為に時間を作ってくれている。それがたまらなく心地いいの」
「でもつまらないだろう」
「なぜ? あなたと過ごす静謐な時間には、言葉を交わすのさえ無粋だわ」
こうして触れ合っているだけでいいの、とオレの背に手を添えた。
その手は、少し湿っていて、あたたかい。
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