YGO短編2

□愛の証を刻もう。
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俺が人間界で暮らすためのホテルに、俺は名前を閉じ込めた。 可愛くて可愛くて。大好きで仕方無いから。
あいつが他のヤツとしゃべってんのが気に食わねぇ。だから、名前が俺だけを見るように、名前を見るのが俺だけになるために、俺は彼女を閉じ込めた。


「よぉ、元気か?」


鎖に繋いだ名前は、恐怖で揺れる目のまま俺を睨み付けてくる。 彼女は気丈で、そう簡単には陥落しねェことは知っていたが、流石にここまでの精神力を持っているとは知らなくて、正直驚いた。彼女の瞳の中には、恐怖意外の感情も見てとれる。


「ヒャハハ!! そんな風に睨むなよ!元気そうで何よりだぜェ?ヒヒヒッ!」


俺は、そんな名前を見て、愛しいという感情が湧いてきた。愛しい愛しい愛しい。 愛しくて仕方無い。そう。仕方無いんだ。
でも、湧いたのは、愛しいという感情だけではなかった。

傷つけたい−−。

まるで烈火のごとく燃え上がるその感情は、たちまち俺の「愛しさ」を覆っていく。

傷つけたい。痛めつけたい。俺の証をつけたい。

気づけば、俺は名前の頭を蹴飛ばしていた。
名前は甲高い悲鳴を上げながら床に倒れ込む。その姿に、ぞくりと身震いがした。

泣けばいい。名前を泣かせられるのは俺だけだ。それで充分だ。


「ヒャハハッ!ヒヒヒヒヒヒッ!」


床に倒れた名前の腹部を蹴る。どうやら鳩尾に入ったようで、名前は目と口を大きく開き、そこから体液を撒き散らした。 カーペットに染みが出来る。


「痛いかァ? 痛いよなァ!? 痛いんだよなァ!!!」


名前の、涙でグチャグチャになった顔を、彼女のぼさぼさの前髪を引っ張ることで持ち上げる。名前は表情を歪めた。


「愛してるぜ……」


そう囁きながら、名前の唇に噛みつく。彼女が唸るような声がして、口一杯に鉄の味が広がる。名前の血だ。あー甘い。俺はその血を味わいながら、キスを続ける。 いや、これは第三者的に捉えると、キスというより、一種の捕食活動に見えるだろう。

ああ。いいな。捕食、したい。
名前を捕食したい。喰いたい。
嫌がり続ける名前を押さえて、麻酔も使わずにガブリ といきたい。そして、一つになりたい。

そうしたら、名前はもうずっと永遠に、俺だけのものなのに………。

俺は顎に力を込め、名前の下唇に犬歯を貫通させた。








……………………………………


ヤンデレベクターさん!

モグモグゴッキュン☆

カニバ表現、失礼しましたー!




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