BLEACH Novel
□君のおかげで────
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私は最近、好きな人に会いに行き来している場所がある。
それは──────
『六番隊隊舎ーっ!恋次来たぞー!』
恋「うっせーな!また来たのかよ…」
あ、好きな人って言っても恋次じゃなくて。
恋次は私の親友で幼馴染みなんだ。
恋「生憎、隊長は外出中だ」
『えーっ…つまんなっ!』
私の好きな人と言うのは……朽木隊長!
元々は憧れだったんだけど恋愛色に染まりまして。
恋「まぁもうすぐしたら帰って来るかもな。帰って来たら呼んでやるから、帰れ」
『や、待ってる』
恋「どこで」
『ここで☆』
プチっと恋次から何か切れる音がしたような気もするが…
恋「柊、待ってる間暇だろう。優しい俺が仕事を別けてやろう」
『げっ……!いやいや、いいよー!』
恋「遠慮すんなって!」
仕方なく私は恋次の仕事を手伝うことにした。
赤パインめっ…!
沈黙のなか、仕事を手伝って20分が経過した。
『ちょっと休憩する!』
私は仕事の書類を机に投げるように置いた。
『恋次は休憩しないの?』
目の前で黙々と仕事に執着している恋次に話しかけるも、返事は無し。
ガキん頃はこんな黙って何かに集中してる恋次、見たこと無かったな。
恋次も大人になったのか。
嬉しさと悲しさを同時に感じてしまった。
恋「どうした?ボーッとしてるぞ」
ハッと、我に返る。
顔立ちも昔とかなり変わったな…
『恋次が大人になったな、って見てただけ』
私は苦笑し、仕事に戻った。