曲小説
□花想〜君が残してくれたもの〜
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「……はぁ。」
「!?ちょ、なんで、ため息!?」
「全く。そんなことで、開かないなんて……」
「え!?ちょ!」
「貴方の事ですから、普通に読むと思っていたんだけど。」
「だって、雪那……俺の事恨んでいるじゃねぇの?」
そう、俺は見たのだから。
雪那に落とされる所を。
「それは、貴方の状態を表しているのですよ。」
「俺の……状態……?」
「前にも、言ったでしょう。夢は自分の状態を表すって。つまり、言ってあげましょうか?……今、貴方は、自身を責めている。」
「!」
「やはり、そうでしたか……。」
「俺は、雪那……を見殺しに……した。だから……」
「そうじゃないんですよ。そうじゃない。」
「な……んで?」
すると、彼女は笑顔で言った。
「私、殺されるの知ってたんです。」