NOVELの扉
□万事屋に拾われて
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今日は生憎の雨。
昨日からだよ、…ったく
こんな日は家でゴロゴロしてジャンプ見んのが正しいよねぇ、うん
銀さん、あったまいぃ!
「あ、銀さん!すみませんが今週のジャンプ、まだ買ってないんです」
「なぁぁぬぃぃぃっ!!!!????」
このメガネ!
どこまでメガネかけりゃ気が済むんだ、おらぁ!
とうとう脳ミソまでメガネかけなきゃいけねぇのか!
「すみません銀さん、今何思ってるか全部分かるんですけど」
「しゃーねぇなァ…じゃ、ちょっくら買ってくるわ」
全く、俺ァ此処の社長だぞ?
社長がわざわざ雨の中ジャンプ買いに行くんだぞ?
何処の世界に社長を雨の中放り出す平社員がいんだよっ…。
おぅおぅ皆さん雨の中傘さしながらよく呑気に立ち話が出来ますねー。
せめて店ン中入れや!
やー駄目だ!最近ツッコミしてねェから鈍ってやがる!
「………ん?」
本屋の外にジャンプコミックが一冊、並べられている。
ヤバい!あと一冊だとぉ!?!?
「走れば間に合う!おりゃぁぁぁ!」
あとちょっとだ!
ジャンプまであと一歩……
のとこで誰かにジャンプを抜かれた。
つーか、全速力で走りすぎて止まれねぇ!
「おわっ!!」
『きゃっ!』
見事にジャンプを勝ち取った人とぶつかった。