蛇寮短編

□〜グッモーニン、愛しのにゃんこ様〜
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早朝や夜中、目覚ましが鳴ったわけでもないのに、ふっと目が覚めることがある。


大抵、起床時間のかなり前なので、
時計を見て安心して、至福の二度寝気分を味わえ、私は好きだ。


今日もそんな気分で、もそもそとベッドヘッドに置いてある時計を手に取ったのだが…。





 「9時…40分…。」





一瞬、サーっと血の気が引く音がした。

うわあああ、やっべええええ、遅刻どころの騒ぎじゃねえぇー!!…って、ん??





 「今日、休みじゃん!!」


 「にゃぁ…。」





思い切り、安堵を込めて自分で叫んだら、横たわったままの顔のすぐ横で、
煩いなぁとでも言いたげな、寝起きのもにゃもにゃした鳴き声が上がった。




 「ああ、ごめんごめん、ドラコ君。思い切り、起こしちゃったね。」


 「なぁーぉ。」




そうだよ、だから責任もって、撫でて寝かしつけろよってな具合で鳴かれる。

もちろん、喜んでー!!




 「よーしよし。ドラコ君はいつも可愛いけど、寝起きもまた格別に可愛いねえ。」




バカップルのようなセリフをにゃんこ相手に言いながら、
ロシアンブルーの子猫の艶やかな毛並みをのんびり撫でる。


おやすみモードの丸まった状態から、まだちんまい手足をのびのび伸ばして、
子猫はご満悦で、ごろごろ喉を鳴らしておられた。

どうしよう、今日もうちの子がこんなに可愛い。





 「ああ、ドラコ君相手なら、私は下僕でいいよ!可愛いなぁ、ほんと可愛いかわ…いたい!!」





寝ころんだまま横を向いて、デレデレと子猫を撫で続けていたら、
いきなり、それなりの重さがある黒猫に左目をがっつり踏まれた。
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