とあるマネージャーの青春物語

□『一緒に、日本一目指そう?』
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結局その後、二人は連れたって本屋へ行ったり緑間のテーピング用テープを購入したりと行動を共にした。


リオを自宅へ送り届けた後、緑間は家への帰り道を歩きながら先程の彼女の言葉を思い出す。


それは、帰り際聞いた彼女の星座。




――星座?確かー…射手座だよ!




またね〜と手を振る姿も同時に思い出し、緑間は口元に薄く笑みを浮かべた。



《その人が射手座ならば言うことはありませんっ一緒に居ることで幸福を分けてもらえるでしょう》



…やはり、おは朝は当たるのだよ。



彼にしては珍しく柔らかな笑みを浮かべ、いつの間にか立ち止まっていた足を進ませる。
胸の奥にバスケをしている時とは違う、言い様のない満たされた感覚を抱えながら。







―――――






同時刻、リオはベッドで新しく買った料理本を眺めていた。

栄養バランス、カロリー、盛り付ける際のコツまで全てが完璧に記載されているそれは読んでいるだけで楽しい。

オマケに部活へ持っていく差し入れの参考にもなるから一石二鳥だ。


今日出会った少し変わった、しかし気遣いの出来る他校の下級生にももしまた会えたら何かをあげようかな〜と考えながら机の上に鎮座していた白いリボンのテディベアを手に取る。


今日のラッキーアイテムだと言っていたのに、もう必要ないと押し付けるように貰ったものだ。




『いい人…だったねぇ。
ねっくま吉』




ちょっと怖かったけど。

クスクス笑いながらテディベア(名前は確かくま吉)を撫でていると、携帯がメールを着信した。



送信相手はリコだ。


内容は明日、8時30分に屋上へ来てほしいとのことだ。




『?』




月曜日といえば朝礼が行われるからいつもより早目に教室を出る日なのに。


何故屋上?


疑問はあるものの、リオは了解(^o^ゞと返信して携帯を閉じた。





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