僕の世界旅行記

□1冊目 落ちた先は
1ページ/5ページ


 意識が回復すると、まず最初にごぅと突風が吹く音が聞こえた。不思議に思って辺りを見渡すと、一面の水色の中に白い雲が浮かんでいた。

(ん?雲?) 

 これはおかしいと思って、嫌な予感がしつつも下を見てみる。すると遥か下に建物の屋根の様なものが見えた。

(ってことは、ここは空の上で、僕は今現在落下中ってことか……)

 呑気に考え事をしていると、屋根の様なものがみるみるうちに近づいて来る。

(……僕、生きて地上に降りられたら
お菓子をたくさん作るんだ……)

 死んだ目で死亡フラグをたてつつも、反射的に銃を構えて着地に備えている自分自身に苦笑した。
 幸か不幸か、高い所から落とされる事が多かったため、着地は慣れっこだ。

「唸れ烈風…大気の刃よ切り刻め…」

 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ