僕の世界旅行記
□1冊目 落ちた先は
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意識が回復すると、まず最初にごぅと突風が吹く音が聞こえた。不思議に思って辺りを見渡すと、一面の水色の中に白い雲が浮かんでいた。
(ん?雲?)
これはおかしいと思って、嫌な予感がしつつも下を見てみる。すると遥か下に建物の屋根の様なものが見えた。
(ってことは、ここは空の上で、僕は今現在落下中ってことか……)
呑気に考え事をしていると、屋根の様なものがみるみるうちに近づいて来る。
(……僕、生きて地上に降りられたら
お菓子をたくさん作るんだ……)
死んだ目で死亡フラグをたてつつも、反射的に銃を構えて着地に備えている自分自身に苦笑した。
幸か不幸か、高い所から落とされる事が多かったため、着地は慣れっこだ。
「唸れ烈風…大気の刃よ切り刻め…」