変わらない日常

□弐
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先に咲を家まで送り荷物置きと化していたチャリを返した



なんか、やっぱり茜が機嫌悪そうに見えた


なんとなく気になったから俺は聞いてることにした

『茜、機嫌悪いのか?』

はい
って返ってきたらどないしよって思ったけど返ってきた返事が


「いえ…、お腹すいただけです。
あと、花粉症で辛いんです」



え? お腹すいた? 花粉症?


なんだー と呟いた俺に
茜は、機嫌悪そうだったですか
って返してきた

まあ、それなりに
なんて返しておいた



『あげる』

俺はスクバに入ってたメロンパンを差し出した。
優しいだろ、俺 (ドヤァ


「いいんですか」


あかん、かわええ。
今、茜めっさかわええ
子犬のように潤んだ瞳
そんな目でこっちみんといてや
もうキャラ崩壊もんや

…ゴホン
俺は平常を装って

『いいけど。ついでに花粉症の薬もあるけど飲むか?』

「なんかすんません」

って謝ってメロンパン食べ始める茜

やっぱ茜はいい子だなあと思った。



相当お腹がすいてたらしく
メロンパンを食べても何処か浮かない顔してるから
スクバにあったパンを全て茜にあげた

10個にはいかないけどそれくらいあったはずだ

え?いつ買ったか?
別に朝買うのが全てじゃないだろ


本当にお腹すいてたらしく全て平らげた
この細っちい身体の何処に入るんだろと思った

「ごちそうさまでした。本当すみません。」

満足そうな笑みを浮かべる茜がそこにはいた

『いーえ、別に。ほれ、薬と水』

実を言うと普段俺も花粉症でヤバいけど
式始まる前に飲んだから今日は楽。茜よりはな

茜は目は潤んでて鼻はぐずぐず
何もかも辛そうだった

「本当すみません…」

いや、辛そうにされてもこっちが色んな意味で困るだけだから



飲んですぐに聞く薬というのはないが
そういうのあればいいなとは思う


余談だが
茜は他の奴らから比べれば家は遠い。



咲は前にも言ったが病弱な所もあってかそう遠くない所に家がある

羽川兄妹は家は知らないし興味ない。

茜は前はここら辺に住んでたらしいが
最近引っ越しをしたらしく
電車を二つ乗り継いで来るからなんとも言えないが通学に1時間はかかると聞いた。


俺もさすがに家までは送ってけないから駅まで送ってくことにした。


ふと横を見たら
薬が効いたのか茜は随分楽そうにしていた
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