変わらない日常

□壱
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――4月9日、午前7時50分


ヴーヴーヴー、ヴーヴーヴー
『………誰…、俺の貴重な睡眠を邪魔したのは…』

「あー、もしもしー?
俺。羽川いつか。
あー、寝てた感じか。
お前今日は何日で今何時だと思ってる?」

『…4月9日。……7時前くらいか?』

「4月9日は合ってる、が、時間は間違いだ。
 今、7時55分だ」

『……………はあ!?
なんでそれを早く言わないんだよ!?
俺、遅刻フラグ立ってる!』

「だから電話したんだろ。
あ、あと、今日入学式だから正装で来いよ?」

『俺はいつも正装だ!
あーもう、入場曲吹部が演奏するんだった!
…もう切るから!!』

「あ、おいちょい待t」プーップーップー



あーもう、最悪。
なんでこんな日に限って寝坊するかなぁ…


『行ってきまーす!』

誰もいないけど。
両親は、俺が小4の時に離婚。
母親に引き取られた。
いつも8時から仕事だから7時にはいない。
休みは土曜か水曜くらいで。




 
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