宇宙の病院船(妄想)


□前書き
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ガンダム00の1期をDVDで見たのは、2期の放送が始まる約半年前のことでした。待つ間に、宇宙で活動する病院船(メディカル・スペースシップ)の物語―もしくは妄想―が生まれました。


00本編とは全く別の話で、ガンダムはもちろん、キャラも誰一人登場しません。SFについての知識も無いので、全く荒唐無稽な物語です。でも、00の世界と繋げて妄想していたのは確かでした。


この妄想の中で考えていたことは、主に二つあったと思います。


一つは1期25話の後、あの戦場にいた人たちの命が、何とか助からないかと思ったこと。他にも救いたかった命があったこと。


もう一つは、もしある一人のテロリストが自身の間違いに気づいて、それでも咎を受ける前に、少し猶予を与えられたとしたら、自分にできる何をしただろうかということでした。


ガンダムという作品自体見るのは00が初めてで、初見時は1期だけで全編完結だと思っていました。もう23話ぐらいから、CB側は全員死ぬのだと思い込んでいた。彼らに猶予はないと思っていたのです。見るのが怖かったけれど、ある意味納得もしていました。そのあと世界の人々はCBの残した深い傷を忘れず、どうすれば戦争の無い世界になるのか、自分達自身で考え、進み始めるのだと結末を想像していました。


それが、2期があって、まだ彼らには猶予があることがわかった。今考えると、作品への期待や2期のCBへの願いが、妄想の中に表れていたような気がします。



未完に終わった妄想ですが、思い出すうちに再び自分の中で育ちはじめました。

また、書き続ける間に、物語において悪役、仇(かたき)役と呼ばれる立場の人物についても考えることが多くなりました。「主人公側の正義」に対する、単に駆逐されるべき「非道な悪」として描かれるだけで良いのかと。もっと別の視点から、主人公側が乗り越えるべき問題を突き付ける役割があるのではないかと。


00という作品の結末をどのようにすれば、心から納得できたのかを考えながら、新たな創作(妄想)を加え、随時掲載することにしました。ここまできて、どんな話か読んでみようかと思った方は、どうぞ先にお進み下さい。


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